2015年12月16日

エデンの園の悲劇 全四話 その3

エデンの園を出るアダムとエバ


エデンの園は、人類の祖先が住んだところです。しかし、神に背いたため、そこを出なければなりませんでした。

以下に、エデンの園の悲劇がよくわかる文章をご紹介します。人類の祖先が神に背いたいきさつが、心理的描写と共に小説のように描き出されています。

エデンの園の悲劇が本当に理解できたら、自分は神に背くのをやめようと思うはずです。

なぜなら、人類の祖先と現代に存在する自分は、同じだからです。その心理はアダムとエバと全く同じだと、思うのではないでしょうか。

神は、背いた二人に、いつか人類の罪を背負って死に、罪を許し再びエデンの園に入れるようにしてくださる方、イエス・キリストの出現を予告しました。

二人は、苦しみと悲しみに満ちたこの世の人生を送らなければなりませんでした。しかし、この艱難辛苦は、人類が経験することで放縦な想いを防いで、清いこころを望むために、訓練として神が与えたものでした。

神の愛と哀れみをここに見ることができます。神は背いた人類を、非情にもエデンの園から追い出したのではなく、人類の祖先が園から出なければならなかったのであり、神は哀れみをもって見守ったのです。エデンの園は、しばらくの間存在していて、アダムとその子孫たちはその近くで神を礼拝し、もう二度と神に背くまいと誓いを新たにしたのです。

(以下の引用本文は「人類のあけぼの」EG.White著、改行や段落分け、見出しなどは記事の投稿者による。興味ある方は日本語訳原本をお読みください。人類のあけぼの上巻(EG.White著)



第三話
神に背くことが罪
こうして、罪を犯したエバは、サタンにかわって夫を破滅させるために働く者になった。エバは、なんとも言えない異常な興奮状態に陥り、禁じられた木の実を両手に持って、夫をさがし、起こったことのすべてを話した。
悲しい表情がアダムの顔にあらわれた。彼は、驚きおびえたように見えた。エバの話を聞いて、これはわれわれが警告を受けていた敵にちがいないと彼は答えた。また彼は、エバは神の宣告によって死ななければならないと言った。

彼女はそれに答えて、死ぬことはないと言ったへびの言葉をくりかえして、彼に食べるようすすめた。エバはそれをほんとうだと思った。というのは、自分は神の怒りのしるしを何も感じないし、むしろ、気分を爽快にして、引き立たせ、からだ中が新しい命におどるように思われ、天使も、このように力づけられているのかとエバは想像したからである。

アダムはエバを失いたくなかった
アダムは、エバが神の命令にそむき、彼らの忠誠と愛の試練として課せられたただ1つの禁令を犯したことを知った。彼の心に恐ろしい苦闘が起こった。彼は、エバを、自分のそばからさまよい出るままにしておいたことを悲しんだ。
しかし、それはもう取りかえしがつかなかった。彼は、交わりを楽しんでいた彼女から別れなければならなかった。どうして、それに耐えることができよう。

アダムは、神と天使たちとの交わりを楽しんでいた。彼は、創造主の栄光を見たのであった。もし、人類が神に忠実であったならば、彼らにはどのような輝かしい運命が開かれるかを彼は知っていた。

しかし、彼は、他のあらゆるもの以上に尊いものと思っていた賜物を失うことを恐れて、こうしたすべての祝福について考える余裕がなかった。創造主への愛、感謝、忠誠心などのすべては、エバに対する愛の大きさには比べることができなかった。彼女は、彼自身の一部で、別れるなどとは考えてみることもできなかった。

土のちりから生きた美しい人間を創造し、彼を愛して、彼に伴侶を与えられた同じ無限の能力を持たれた神は、彼女に代わるものを備えることがおできになることを彼は理解しなかった。彼は、彼女と運命を共にする決心をした。彼女が死ななければならないならば、彼もいっしょに死のうと思った。結局、賢いへびの言葉がほんとうではなかろうかと彼は考えた。エバは、不従順の行為の以前と同様に美しく、見たところなんの罪もないかのように、彼の前に立っていた。彼女は、前よりは大きな愛を彼にあらわした。死の徴候は、彼女にあらわれていなかった。

罪とは何か、二人は知り始めた
そこで、彼は、成り行きにまかせる決心をした。彼は、実を取ってすばやく食べた。アダムは、罪を犯した後で、まず第1に、自分がこれまでより高い存在状態にはいったような気がした。しかし、間もなく、罪の意識は彼の心を恐怖で満たした。これまでなごやかで一様だった気温が、罪を犯した2人にはだ寒く感じられた。これまで彼らの心に宿っていた愛と平和はなくなり、その代わりに罪の意識と未来への恐怖と魂の空虚さとを感じた。彼らを取りまいていた光の衣は消えてしまった。それで、彼らは、その代わりに衣服をつくろうとした。彼らは、何も着ないで、神と天使たちに会うことはできなかった。

彼らは、今、自分たちの罪の正体を知り始めた。アダムは、自分のそばを離れて、へびに欺かれたエバの愚かさを非難した。しかし、彼らは2人とも安易な考えを抱いて、これまでこれほど多くのご自分の愛の証拠をお与えになった神は、この1つの罪を許し、彼らが当然受けるものと思った恐ろしい刑罰に会わなくてもすむようにしてくださるだろうと思った。

サタンは、自分の成功を喜んだ。彼は女を誘惑して、神の愛に不信を抱かせ、神の知恵を疑わせ、神の律法を犯させ、そして、彼女によって、アダムをも打ち負かしたのである。(続く)
posted by signs at 21:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 終末時代のヒント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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