イスラム、カトリック、ユダヤ教が一致するのはまだ先のこと、、

A Pope From Argentina? Practically Italian. / Mike Licht, NotionsCapital.com

ローマ法王が主催し、イスラム、カトリック、ユダヤ教三者で行った平和のための祈り会は、不協和音を生じたようだ。

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「信仰の祖」アブラハムから派生したユダヤ教、キリスト教、そしてイスラム教の３宗派代表が８日、ローマ法王フランシスコの招きでバチカン法王庁に結集し、中東の和平実現のために祈祷会を開催した。

世界に１２億人以上の信者を有するローマ・カトリック教会の最高指導者ローマ法王フランシスコ、ユダヤ教代表のイスラエルのペレス大統領、そしてイスラム教代表のパレスチナ自治政府アッバス議長の３人がバチカン内の庭園に集まった。

法王は祈祷会の最後に、「われわれの共通の父を見つけるなら、われわれは兄弟なのだ」と述べた。


「共通の父」とは、アブラハムを呼び出しカナンの地へ導き、子孫を星の数ほど増やそうと言った神を指している。
イスラム教、ユダヤ教、キリスト教は父祖と呼ばれるアブラハムから発生しているから、アブラハムが信じた神が三者共通の神であり、父であるから、われわれは兄弟なのだ。と、法王は言いたいのだろう。


それにしても、この祈り会は、スタートから問題があったようだ。祈祷会の場所が、急きょ、祈りの部屋から外庭に変更になった。そのわけは、祈りの部屋のキリスト像がユダヤ人の反感を買うとまずい、とバチカン側が判断したためという。

聖書を読むかぎり、ユダヤ人はキリストを救い主と認めず、キリストへの反感から十字架にかけて殺した。（旧約聖書には、いつ十字架にかけられるのかその時がはっきりと預言されている。）

一部のユダヤ人を除いて、多くのユダヤ人は今でも、キリストを救い主と認めないようだ。

この祈祷会の次なる問題は、イスラムの参加者が予定外でコーランを詠唱したことだ。その中の一節に、ユダヤ教徒とキリスト教徒を悪く言っていると解釈される部分があるという。これについては解釈の違いで必ずしもそうではないらしいが。

今の時点で、イスラム、ユダヤ教、カトリックの三者が、ひとりの父なる神の前に心を合わせて祈るのは、まだ先のことになりそうだ。

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神を父と呼んだのは、イエス・キリストである。

元情報では、カトリック＝キリスト教と書いているが、信仰の内容からいえば誤解を生じやすい。ごく大ざっぱには、キリスト教は教会歴史上は、プロテスタント各派とカトリック、東方教会に分かれるが、信仰の内容は大きな違いがある。
（しかし、これらの歴史的な分類は、あまり役に立たず、むしろ混乱する。教会歴史を研究する学生にとっては必要な知識だろうが、信仰の本質を考え、真理とは何か？を追求する当サイトでは、一般分類的なことはあまり追求しない。）


元情報：和平の「祈り」がもたらした不協和音　ウィーン発コンフィデンシャル　


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