「もし、だれかがあなたの右の頬を打つなら、ほかの頬をも向けてやりなさい」を実行するなら偽善でしょうか?
Yahoo!知恵袋の質問に答えました。
「悪人に手向かうな。もし、だれかがあなたの右の頬を打つなら、ほかの頬をも向けてやりなさい」 (マタイ5:39)
ユダヤ人はローマ人に支配されていました。ローマの兵隊は農作業しているユダヤ人を捕まえて、荷物を運ばせたりすることが許されていました。
ですから、ユダヤ人はローマ人に対して敵意を持っていました。そして、ユダヤ人をローマ人から解放してくれる王を待ち望んでいました。
イエスはユダヤ人の表情にその敵意を見て取って、悲しげに語ったのがこの言葉です。
旧約聖書には「目には目、歯には歯」という民法の律法がありました。しかし、次の言葉もまたありました。「もしあなたのあだが飢えているならば、パンを与えて食べさせ、もしかわいているならば水を与えて飲ませよ」
イエスが父なる神の元を離れてこの地上に来たのは、敵に命のパンを与えるためでした。イエスの生涯はこの原則を具体的にあらわしたものでした。
次の言葉も同様です。「あなたを訴えて、下着を取ろうとする者には、上着をも与えなさい。もし、だれかが、あなたをしいて1マイル行かせようとするなら、その人と共に2マイル行きなさい」(マタイ5:40,41)
モーセの律法が定めた以上のことを要求されても、ローマの法廷の決定には従うようにと教えたものです。ローマの兵士が1マイル行くように求めたら、それ以上のことをするようにという教えです。
これらの言葉は、イエスの精神=天国の精神をユダヤ人に教えた言葉です。現代人にとっても考えさせられる内容です。

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